ギターショップ池内銘木商店の商品紹介

612A銀箱

黄金期の音楽を生み出したスピーカー

画像の説明
このスピーカーボックスは、Altecの612A・・・通称銀箱です。

主に入れられていたユニットはAltec604です。画像の説明
そして、スタジオ導入実績ナンバーワンとなったのが1968(67年?)年デビューの604Eです。
画像の説明
このスピーカーは同軸2wayという構造で、ウーファーの真ん中をツイーターが貫通しています。

ウーファーのサイズが15インチで、ツイーターのスロート径が1インチです。

この構成のスピーカーは今でもPA用スピーカーのスタンダードで、内蔵するユニットこそ同軸ではありませんが、ライブをする人達からすると、とても身近な仕様のスピーカーです。

604Eユニットは604シリーズの中でも、丁度ロックの歴史と重なるものです。

なので、このスピーカーがロックを作ったと言っても過言ではありません。

「良いスピーカー」

安易にこの言葉を使う人がいます。

スピーカーの事が解っていれば解っているほど、この答えに窮すると思います。

確かに銀箱は良いスピーカーです。

理由は、スタジオワークの中での音作りに、このスピーカーの音の癖を消す作業も含まれているからです。

そういうプロセスを経て作られた音源を鳴らす商業施設などがあるとします。

そこに導入されているスピーカーが、同じくAltec612Aに604Eが入っているもの(以降銀箱とします)だとします。

スタジオで聴いた音、作った音がそのまま再生されるのは当たり前です。

良いに決まっていますよね。

では、別のモニタースピーカーが導入されているスタジオで音を作って、その音源を銀箱が設置されている商業施設で鳴らした場合。

その別のモニタースピーカーの特性が、銀箱に似ていれば、スタジオで聴けた音が聴けた筈です。

しかし、違った場合。

イコライジングなしでは同じ音では聴けません。

それは悪い状況と言えばそうなると思います。

グライコが操作できるスタッフが別に必要になりますから。

しかし、その悪い状況は、スタジオに設置してあったモニターが悪いから・・・でもなく、商業施設に設置してあった銀箱が悪いから・・・でも無い理由で引き起こされた現象である事は解りますよね。

こういう全体像が見えていれば、スピーカーは安易に良い悪いで語れるものでは無いと解ると思います。

銀箱を通して作られたロック作品は無数に存在します。

それらの音には、612A/604Eのネガが刻み込まれています。

ですので、この組み合わせのスピーカー・・・銀箱で音楽を聴くのは非常に無難な判断なのです。

初心者がとるべき手段だとも思います。

こちらでAltecの612A箱と604B~Gまでを所有し、研究したのは、皆が聴いている音、そのパブリックイメージを作ったのは、録音される前の音ではなく、Altec612A/604を通した後の音だからです。

録音に関わった人と、その録音を聴いた人では、圧倒的に後者の方が多いのです。

この人達の総意が、録音作品のパブリックイメージとなります。

スピーカーを透過出来た音だけが音楽ではありません。

しかし、スピーカーを透過出来た音だけを聴いて、「僕も同じことをやりたい!」と思う人が現れて、次の時代の音楽が生まれます。

その人達は、「録音する前はどんな音だったんだろう?」と考えるでしょうか?

時代が変化してゆく理由は、そう考えない人の方が多いからだと思います。

しかし、こちらがやっている事はヴィンテージギターの再現です。

スピーカーで加工された後の音が掘り起こした新しいニーズ(音楽解釈)の追従ではなく、スピーカーで加工される前はどんな音だったのか?について知るためにスピーカーの癖を調べるという方向に掘って行かないと、目的地にたどり着きません。

ヴィンテージギターに興味があるのなら、ここに書いた全体像を先ずは意識する事だと思います。

そして「自分は、どの世代のスピーカーで濾された音楽によって掘り起こされた新しい形のギター愛好家なのか?」を知る必要があります。

皆、自覚は無くても、もれなく一世代前に最もポピュラリティーを獲得したスピーカー(テレビ、カーステなど、あなたが生まれた時点で親が既に買っていた音響機材)により加工された音が掘り起こした、新しい形の音楽愛好家なのですから。

音楽を変えるのはミュージシャンでは無いのです。

スピーカーを無謬の鏡のようにしか意識していない人が多いのかもしれないなぁ?と思う事は多いです。

映像で考えればわかる人も増えるのでしょうか?

たとえば動画投稿サイトなどに、金属の溶接作業の動画が上がっていたりします。

普通、金属の溶接作業を裸眼で観たら、目が焼けてしまいますよね?

しかし、モニター越しに裸眼で溶接作業を見ても目が焼けません。

これは、モニターを透過できない光があるからですよね?

しかもこのモニターを透過出来ない光は、可視光の範疇の、金属が溶けている、正にその部分の光です。

金属を溶接しているところを伝えている映像なのに・・・ですよ?

音のモニターにも同じ事が起きている筈って想像できませんか?

ギターの音として完成しているギター

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